“先天欠如”ってなに?

みなさん先天欠如という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
先天欠如とは、別の名前で“無歯症”とも呼ばれ、名前の通り生まれつき数が足りない歯のことをいいます。
これは、病気ではなく歯の形成異常の一つです。
先天欠如は、生まれつき歯の素となる胚が形成されていないので、いきなり歯が生えてくるということはありません。
また、先天欠如は乳歯だけではなく、永久歯にも起こります。

先天欠如(無歯症)にも種類があります。
・全部性無歯症
歯が全部欠如している場合

・部分的無歯症
歯が部分的に欠如している場合

では、先天欠如の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
先天欠如の原因は具体的にはまだよく分かっていないのが現状です。
しかし、可能性としては、全部性無歯症・部分的無歯症の場合は内分泌腺障害などの全身疾患が考えられると言われています。
歯が1~2本欠如している場合の原因としては、食生活の変化で退化がおきていると考えられると言われています。
その他にも、遺伝、栄養不足、薬の副作用、外傷などが原因として考えられています。

先天欠如は12~14人に1人割合で起こる形成異常です。
性別では男性より女性のほうが多く起こります。

先天欠如はどの歯に頻繁に起こるのでしょうか?
先天欠如が起こりやすい歯は、側切歯・第一小臼歯・第三大臼歯(親知らず)です。
親知らずがないということはよくありますよね。
永久歯の先天欠如がある場合、乳歯の根っこの吸収がうまくいかず、いつまでも抜けないで残る場合があります。仮に乳歯が脱落したとしても、隙間が空いたまま放置してしまうと、隣の歯が傾いて歯並びが悪くなったり、噛み合う相手の歯が伸びだしてかみ合わせなどに異常をきたし、咀嚼が上手く出来ない場合もあります。
もちろん、虫歯歯周病の原因にもなります。

しかし、先天欠如にも治療法はあります。
ブリッジを入れる
隙間が空いた歯にブリッジを入れる方法です・

矯正治療
・歯の無い場所に奥から今ある歯をずらして隙間をなくし、歯並びをととのえます。
生えてこない欠損歯が10本を超えても、その歯が連続していない場合矯正を行うことができます。

・乳歯をそのまま
残っている乳歯をそのまま残し永久歯と乳歯を混在させる。
乳歯は大事に使うと30歳くらいまで使うこともあると言われています。

先天欠如について詳しくはこちら⇒

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